神話やファンタジーの世界に登場する135の武器・防具が紹介された本を読んだ感想。関連するエピソードや挿絵も載っていて面白かったです!
作品情報
- ジャンル:神話、ファンタジー、伝承、武器、防具
- 著者名:佐藤俊之監修、造事務所編著
- サブタイトル:聖剣エクスカリバー、妖刀村正からイージスの盾まで
- 発売日:2007年11月01日
- 価格:700円(本体価格648円)
- ISBN:978-4-569-66918-2
- 判型:文庫版
- ページ数:317
- 参考:伝説の「武器・防具」がよくわかる本 | 佐藤俊之監修 造事務所編著 | 書籍 | PHP研究所
主な内容
「ギリシャ、北欧、ケルト、日本、中国」等、ヨーロッパ・アジアの神話やファンタジーに登場する135の武器・防具の解説が、関連エピソードや挿絵イラスト付きで掲載。
武器
武器の解説が全体の8割ほどを占めていて、種類ごとに「剣、刀、長柄武器、打撃武器、射程武器ほか」の全5章に別れている。武器一つあたり2~4ページで構成されていて簡潔なため、内容自体はそこまで深くないのだろうけども、その武器の成り立ちや使用者のエピソードも書かれていて面白い。
引用元:PHP文庫 『伝説の「武器・防具」がよくわかる本』 22~23ページ
武器の一発目はゲームや映画等でもお馴染み、アーサー王伝説に登場する「聖剣エクスカリバー」。この他にも、日本神話から「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」、北欧神話の"ドラゴンスレイヤー"こと「グラム」、ギリシャ神話の海神ポセイドンが持つ三叉の銛(矛)「トライデント」、中国の封神演義に登場する太公望の「打神鞭」など。
ゲーム・アニメ・映画・小説などで一度は目にしたことのあるような有名どころを押さえながら、アイヌ叙情詩の「クトネシリカ」や、フィンランドの民族叙情詩「イルマリネンのハンマー」、インド神話の「ヴァジュラ(金剛杵)」など初めて見るものも多くて興味深かったなあ。
防具
防具についての記述は全体の1~2割程度と少ないが、これはやはり「防具の強さは強い武器と向き合ってこそ」という感じの章の始めの解説どおりだから少なめなんだろうな~。防具章は、武器のように種類ごとに別れておらず一纏めになっている。
引用元:PHP文庫 『伝説の「武器・防具」がよくわかる本』 256~257ページ
防具の先頭は、ギリシャ神話に登場する戦いの女神アテナが持つ盾「アイギス(イージス)」。
この盾には見た者を石に変えてしまう怪物「メデューサ」の首がはめ込まれているが、そもそも元は美しい人間の女性だったメデューサを怪物に変えたのはアテナで、その怪物化したメデューサを英雄ペルセウスが退治するのを助力したのもアテナであるという、ギリシャ神話にありがちなドロドロエピソードも解説されていて面白かったなあ。
防具章には、他に藤原秀郷の鎧「避来矢」、ケルト神話の絶叫する盾「オハン」、アーサー王伝説の「ガラハッドの盾」なども載っていた。
その他
武器と防具の章には固有名を持つ有名な装備以外にも、神話・ファンタジー作品などにも登場する古い時代の一般的な武具についてもイメージ画像付きの1ページ解説が載っていて良かった。
また、「創造のアイテム」という章で、ページ数は少ないが神秘的なアイテムに付いても触れられている。あと、キャラクターファイル・アナザーストーリーという神話・ファンタジー関連の小話も少々あった。
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感想:★★★★☆
簡潔に分かりやすく伝説の武器・防具について解説されていて、綺麗なイラストもイメージを掴むのに一役買ってくれていて良い感じでした。
135のアイテムについて解説されているため、一つ一つの内容はあまり濃くない印象でしたが、その分サクサク読むことができ、自分で更に調べるきっかけにもなって楽しむことができました!
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